2024.2.19(月) 南部協議会2月合同例会『学研V字回復の軌跡』開催報告
2024.2.19
南部協議会合同例会が品川区大井町のきゅりあんで開催されました。
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学研V字回復の軌跡〜M&Aと新規事業の成功法則〜
報告者:宮原博昭氏 株式会社学研ホールディングス 代表取締役社長
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幕末の儒学者・佐藤一斎の「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うることなかれ。ただ一燈を頼め。」
つまり、「たとえ暗闇のなかでもあっても、おそれずに自らが灯した光を信じて前へ進め」という言葉は、宮原氏が学研ホールディングスの社長に就任した時に、心の支えとしてご自身を鼓舞されたそうです。
学習雑誌『学習』と『科学』でおなじみの学研は、これらを2010年に休刊し、4期連続の営業赤字という非常に厳しい状況に陥っていました。そのどん底から、内部改革と事業の多角化に取り組みます。
学習塾事業を成長させるとともに、新規事業として高齢者向け住宅を成功させ、14期連続で増収を達成しています。そのV字回復の鍵となったのが積極的なM&A戦略でした。
一つ一つの案件に向き合いつつ、試行錯誤、いくつもの失敗を繰り返しながらノウハウを積み上げてきました。決して、数字だけを見るのではなく、双方にとって最大のシナジーを生み出すために、何度も何度も話し合いを重ねることが大切です。会社の規模は小さくても、それぞれの得意分野を持ち寄って活かすことができれば、強大な力にもなり得ます。既存社員も、新しく参加した社員もお互いの社内の活性化をめざし、より一層がんばることで好循環が生まれます。
暗闇のなかで動けなくなりがちですが、僅かでも光があると、先に進めますね。
M&Aには、資本の強者が弱者を食いものにするとか、支配層と被支配層の二極化といったネガティブなイメージがありました。ただ、こうした欧米型M&Aではなく、宮原氏が考える「日本版M&A」は、対等な融合であり、もっと浸透してほしい経営戦略と言えます。
宮原氏の話に集中してしまい、写真を撮り損ねました。申し訳ありません。
品川支部・大田支部・目黒支部・世田谷支部の南部協のほか他支部やビジターのみなさま、ご参加ありがとうございました。80名を超えるたくさんの方にご参加いただき、大変盛況に終えることができました。
講演のあとは、軽食とともにビール片手に交流、そして、いつもの和福飯店での懇親会でも、さらに経営談義は続いたようです。