2024.4.22(月) 第43期 品川支部総会・記念講演

2024.4.22(月) 大崎ブライトコアホールにて、第43期品川支部総会・記念講演が開催されました。

【記念講演】
「フジマキからの緊急提言!
円安・インフレ、「新時代」の金融マーケットから企業戦略のヒントを掴め!」

講師: 藤巻 健史 氏
参議院議員
元 モルガン銀行(現 JPモルガン・チェース銀行)東京支店長兼日本における代表者
元 ジョージ・ソロスアドバイザー
㈱フジマキ・ジャパン 代表取締役 / 東洋学園大学理事

2024年3月の日銀植田総裁の「マイナス金利解除」をうけて以降、円安はさらに加速し、企業経営および家計に大きな影響を与えています。
為替の状況だけでなく、世界情勢、資源、環境さまざまな要因から物価高騰も落ち着かない状況です。

それにしても、政治家も国民も、「なんで日本人って、そんなに楽観的なの?」

日本は今、崖っぷちにあるんだよ。
日銀の決算書をきちんと見たことある?

日銀が利上げをすることで、海外との金利差が縮小すれば、円安に歯止めがかかるというのが、一般的な考え方ではある。ただし、マイナス金利の解除、さらに利上げをすると、日銀財務が壊滅的となり、中央銀行として信用力が失墜するというシナリオが見えている。つまり、マイナス金利の解除により日銀は当座預金残高(金融機関が日本銀行に預けている資金)に対して利息を支払うことになる。さらに利上げをすれば、支払利息は膨れ上がり、「支出」が保有する国債の利息「収入」を上回ると、日銀は債務超過に陥る可能性があるのだ。日銀植田総裁は利上げしたくても、できない状態であることを理解すべきだ。

こうした現状を知ったうえで、自分なりの考えや対策をすることが大切だとのことです。もちろん、個人レベルで知ることのできる情報は限られているし、先のことはわかりません。
藤巻氏も、「私の予測が外れればいい」と仰っていました。
でも、企業経営において、複数パターンを準備することは可能かもしれません。最悪のシナリオを想定したうえで対策を考えておけば、その時に慌てないですし、それほどでもなければプラスの結果が出る訳です。個人レベルでは、たとえばドル建てで資産をもつといった通貨分散も有効な対策になります。

まだまだ円安も物価高騰も天井ではないというのが、藤巻氏の見解です。

政治家としての発言ではなく、個人の見解としたうえでの講演でしたが、ここだけの話もあり、これまでの経験や人脈、海外のデータ(資料)をふまえてのお話は、わかりやすく納得感がありました。
ありがとうございました。

藤巻武史氏「フジマキからの緊急提言」

藤巻武史氏「フジマキからの緊急提言」

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